ディズニー映画って、どのくらいの時間をかけて作られているか気になったことはありませんか?
実は、私たちが劇場で観る90分程度の作品には、想像を遥かに超える長い年月が費やされているんです!
特に有名な「塔の上のラプンツェル」や「アナと雪の女王」の制作秘話を調べてみると、その驚くべき制作期間にびっくりしました!
ディズニーアニメの一般的な制作期間はどのくらいなの?
まず、現在のディズニーアニメーション映画の標準的な制作期間について見てみましょう。
CGアニメーションの場合、企画から完成までおおよそ4~6年程度の期間が必要とされています。
この期間の内訳を詳しく見ると、脚本や企画の準備段階に約1~2年、実際のCG制作や音響作業に3~4年程度が費やされているといわれています。
つまり、私たちが映画館で観る美しいアニメーションは、最低でも4年という長い歳月をかけて丁寧に作り上げられているというわけですね。
ただし、これはあくまで実際の制作期間のお話。
構想段階から数えると、さらに長期間にわたるプロジェクトになることも珍しくありません。
「塔の上のラプンツェル」は本当に14年もかかったの?
2010年に公開された「塔の上のラプンツェル」は、まさに長期間の制作プロジェクトの代表例といえる作品です。
この映画の原案は、1996年頃からグレン・キーンが温めていたアイディアが元になっており、構想から完成まで約14年の歳月が費やされました。
制作の流れを時系列で追ってみると、まず2003年10月に2007年公開予定でコンピューターアニメーションとして映画化することが発表されました。
しかし、キーンの「物語をつくるための時間がもっと欲しい」という要望により、公開時期が2009年へ延期されることになったんです。
さらに、当時のディズニーCEOから「現代のサンフランシスコに住むヒロインが童話の世界に入り込む」という提案が出されたものの、キーンが上手く対応できずに企画が一時頓挫してしまいました。
その後、2006年にウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオの新体制の下で企画が再び動き出し、最終的に2010年に公開されました。
実際の製作期間は約6年とされていますが、構想から完成までを考えると14年という長い歳月が費やされたことになります。
「アナと雪の女王」の70年構想期間って本当なの?
「アナと雪の女王」の制作期間は、さらに驚くべき長さです。
ディズニー関係者によると、この作品の構想期間は約70年にも及んだとされています。
実は、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオで『雪の女王』を映画化しようという試みは1930年代から存在していました。
創業者ウォルト・ディズニー本人も映画化を希望していた作品だったといわれています。
1990年代後半にも雪の女王を映画化する企画が再び立ち上がりましたが、2002年に廃案となってしまいました。
転機が訪れたのは2008年で、この時クリス・バックが自分が構想を練っているアイディアの1つとして『アナと雪の女王』の原案を提示し、最終的に2013年に公開されました。
つまり、1930年代から2013年まで、実に約80年もの間、様々な形で企画が検討され続けていたことになります。
これは単なる制作期間ではなく、一つの物語が完成するまでの壮大な時間の流れといえるでしょう。
なぜディズニー映画はこんなに時間がかかるの?
ディズニーアニメーション映画がこれほど長い時間をかけて制作される理由は、いくつかあります。
まず、ディズニーが追求する品質の高さが挙げられます。
ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオは1923年から100年近くにわたって長編アニメーション映画を制作している老舗スタジオで、そのクオリティへのこだわりは並々ならぬものがあります。
また、技術の進歩も制作期間に大きく影響しています。
特に近年はCG技術の発達により、より複雑で美しい映像表現ができるようになった一方で、その分制作に必要な工程や時間も増えているんです。
例えば、「眠れる森の美女」は完成まで約10年もかかったといわれています。
これは当時の手描きアニメーション技術での話ですが、現在のCGアニメーションでも同様に、細部へのこだわりが制作期間の長さに繋がっているのかもしれません。
時間をかけた分だけ愛される作品になっている
こうして調べてみると、私たちが愛してやまないディズニー映画には、本当に長い時間と多くの人々の情熱が注がれていることが分かりました。
「塔の上のラプンツェル」の14年、「アナと雪の女王」の70年という数字は、単なる制作期間を超えて、一つの作品に込められた想いの深さを物語っているような気がします。
確かに時間はかかりますが、その分だけ練り上げられた物語と美しい映像は、世界中の人々に愛され続けています。
次にディズニー映画を観るときは、その背景にある長い制作の歳月も思い出してみてくださいね。
きっと、また違った感動を味わえるはずです!