ディズニー映画の楽曲はどんな手順で作られる?制作プロセスを調べてみた!

ディズニー映画を観ていると、自然と口ずさんでしまう美しい楽曲たち。

でも、あの魔法のような音楽がどんな風に作られているのか、気になったことありませんか?

実は映画制作から日本語版の完成まで、想像以上に複雑でこだわり抜かれたプロセスがあるんです!

声優オーディションから翻訳、録音まで、ディズニー音楽特有の制作秘話を調べてみました!

ディズニー楽曲の制作プロセスって?

ディズニー映画の楽曲制作は、本当に長い道のりなんですよね。

まず映画制作がアメリカで始まって、それから日本への情報が伝達されるところからスタートします。

制作の大まかな流れを見てみると、

1. 映画制作開始(アメリカ)
2. 日本への情報伝達
3. 完全非公開の声優オーディション実施
4. 声優の決定
5. 翻訳作業
6. 歌録り
7. 音の調整
8. 修正
9. 日本語版完成

という感じで進んでいくんです。

特に興味深いのが、声優オーディションの段階ですね。

ディズニーのプロデューサーや制作会社、演出家等が推薦方式で案を出して、劇中で歌を歌えるかの音域確認もしっかり行われるそうです。

実は「アナと雪の女王」なんて、ウォルト・ディズニー本人が存命中に「作品にしたい」と口にしていたほどで、構想期間はかなり長期間あったんだとか!

日本語版はどうやって作られるの?

日本語版の制作過程が、これまたすごく大変なんです。

まず翻訳作業では、単純に言葉を置き換えるだけじゃダメなんですよね。

「アナと雪の女王」の翻訳を担当したチームによると、まず映画全体を観て作品が何を伝えたいのかを把握するところから始まるそうです。

セリフからの流れ、人間関係、登場人物の性格、作者の意図などを理解することが欠かせないんだとか。

特に難しいのが、英語をそのまま日本語に訳すと文字数が多くなって、歌に入りきらない点です。

例えば「Let It Go」では、英語で繰り返している間に、日本語では「ありの〜ままで〜」しか歌えないんです。

しかも、映画の吹き替えでは口の動きに合わせる作業もあります。

「Let It Go」のサビで「ありのままの」という訳詞になっているのも、メロディーを大事にした結果なんです。

歌録りでは長時間に及ぶ歌唱監督の演技指導が入ります

妥協を許さないディズニーの本気度がすごく伝わってきますよね。

その後の音の調整やバランスをとるミックス作業は、複数の言語版を海外でまとめて調整するそうです。

日本に送られてきた作品を日本でチェックして、修正点を伝えて、そこでようやく日本語版が完成するんです。

ディズニー音楽の特別な作曲技法とは?

ディズニー音楽には、普通のポップスとは違う独特な作曲技法があるんです。

まず大きな特徴が「リフレイン」と「タイトルフック」の使い方ですね。

リフレインは「セクションの繰り返し」のことで、ディズニー音楽の場合、メロディーは一緒でも歌詞が全く同じセクションが曲中に複数回登場することは少ないんです。

タイトルフックは「歌詞に楽曲タイトルが含まれている、覚えやすいフレーズ」のことです。

例えば「It’s a Small World」では、「It’s a small world after all」がタイトルフックになっています。

このリフレインやタイトルフックをベースにしているから、ディズニー音楽の多くは「サビがなく、フルコーラスにしない」という楽曲構成になっているんです。

サビがないので、必然的にAメロ部分が増えて、より多くの歌詞を入れることができるようになります。

他にも面白い技法があって、

・テンポと拍子の変更
・エンディングでテンポアップ
・簡潔でわかりやすい歌詞
・ストーリーに適した音楽構成

といった特徴があります。

例えば「美女と野獣」の「Be Our Guest」では、曲中で複数の違うテンポが使われているんです。

「メリー・ポピンズ」の楽曲も、曲の最後にかなりテンポが速くなって終わるものがあります。

作曲家によると、「実は映像が先というわけでもない」そうで、メインとなる歌唱曲を制作してから映像を作り、そのあとに全体のスコアを作っていくという流れなんだとか。

ディズニー音楽の魔法は丁寧な積み重ねから生まれる

調べてみて分かったのは、ディズニー音楽の美しさって、本当にたくさんの人たちの丁寧な作業の積み重ねから生まれているんだなということでした。

単純に英語を日本語に訳すだけじゃなくて、作品全体の世界観やメッセージを大切にしながら、口の動きまで考慮して作られているなんて、想像以上に大変な作業ですよね。

特にリフレインやタイトルフックといった独特な作曲技法も、ストーリーをより効果的に伝えるための工夫だったんです。

普通のポップスとは違う構成だからこそ、あの心に響く音楽が生まれるんですね。

次回ディズニー映画を観るときは、そんな制作過程を思い浮かべながら聴いてみようと思います!